アイズと理緒は二人して部屋にあるこたつに足を入れ、蜜柑を食べていた。
アイズがこたつに蜜柑とは何とも言えない笑いを誘う。
「ねー、アイズ君。何で髪の毛伸ばしてるの?」
「・・母さんがそうしろって。」
理緒の問いかけに、ボソっとアイズは呟いた。
何でだろうと今になって思うが、記憶を辿っても理由は解らなかった。
「普通、男なら髪の毛短くしろーとか言うよねー。不思議だね。」
「そうだな・・。」

「アレ?アイズに理緒。どうしたの?」
ワクワクした声を発し、カノンが近づいてきた。
「あのね、アイズ君って髪の毛が普通の男の人に比べて伸ばしてるでしょ?何でかなーって。ね、アイズ君。」
「カノン、理由知っているか?」
二人してカノンの顔をじっと見つめた。
「うん、知ってるよ?よく聞いたし」
そう言って、こたつに足を入れる。
少しの間、三人でこたつ内の陣地取り合戦をしていた。
戦が終わったころに、理緒が口を開いた。
「え、何々ー?教えてー。」


「アイズのお母さん。女の子が欲しかったからよくアイズには女の子の格好とかさせてたんだよ。覚えてない?」





二人して固まってる。
カノンは「あれ、間違ったこと言ったっけ」などと困っていた。
「・・・ぇ。」
「でも、あの時のアイズはホントに女の子みたいに可愛かったんだよ?今みたいに骨っぽくなかったし。」
「・・えーと、アイズ君・・。」
理緒がチラっとアイズの方を見る。
アイズは目に見えるほどショックを受けていた。
「その時の写真、多分家にあるんじゃないかな?探せば見つかると思うよ?」
ニコニコしながらこたつの暖かさを感じている。













その日以来、アイズは家に帰って掃除をし、写真と言う写真を全て焼いた。
この出来事から一年たった今では髪の毛も切り、過去の忌まわしき記憶を封じようとしていた。






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アイズが髪の毛切った理由はこんなんだと思うんだ(ぇ
アイズママムはきっと、貴腐人で色々とアイズにやってたと思うのだが如何なものか(ぇ